「災いの糸が切れたとはいえ、安心は出来ない……それに湧き水が流れていたから、そこを見つけて向かっていくのが早いはず」
韓媛はこれまでの経験から、きっとこの剣が自分を2人の皇子のいる所まで導いてくれると信じていた。
(今はこの剣を信じるしかない)
とりあえず今は全く猶予がない状況だ。急いで2人の皇子の元に急がないといけない。
「あと、阿佐津姫にも一緒に来てもらわないと。理由は分からないけど、彼女が2人をとめるきっかけを作ってくれるのかもしれない」
韓媛はそう思うと、急いで阿佐津姫の元に走り出した。
幸い阿佐津姫は直ぐに見つかり、彼女のとなりには忍坂姫もいた。
韓媛はもうこれは仕方ないと考え、忍坂姫も一緒にいる中で話をすることにした。
「皇后様、阿佐津姫、大変なことになりました!」
忍坂姫と阿佐津姫は韓媛が凄い慌ててやってきたので、2人とも一体何事かと少し驚いた表情を見せる。
「韓媛、一体そんなに慌ててどうかしたの」
忍坂姫は韓媛にふと尋ねた。
「実は先ほど市辺皇子の従者の人達の話しを聞いて、今回市辺皇子は大泊瀬皇子を殺そうと計画していたようです。
それで狩りの途中で2人だけになるように仕向けたみたいで……とにかく早く何とかしないと大泊瀬皇子と市辺皇子のどちらかが死んでしまいます!」
それを聞いた忍坂姫と阿佐津姫も、みるみる表情を強ばらせていった。
「な、何ですって!韓媛、それは本当なの」
阿佐津姫がいきなり血相を変えて韓媛にいいよった。
「ほ、本当です。そこで阿佐津姫にお願いがあります。私が馬に乗って一緒に向かうので、市辺皇子を止めて貰えませんか」
阿佐津姫はなぜ自分なのかと、少し疑問に思った。
「確かに馬には、2人乗るのが限界だわ。それなら私よりも阿佐津姫の方が若いから良いかもしれない。
私は他の者と後から一緒に向かうわ。それに他の従者達にも指示を出しておかないといけないし」
忍坂姫は自分が皇后と言う立場のことも考えて、少し冷静に考えてるようだ。
韓媛としても、今は阿佐津姫に一緒に来てもらうことが絶対に必要だったので、その辺りの事情はこの際気にしないことにした。
「では、阿佐津姫。急いで行きましょう!!」
阿佐津姫は何が何だかといった感じだが、2人の従兄弟達の命に関わることなので、ここはおとなしく韓媛のいうことに従った。
「でも韓媛、2人がいる場所は分かってるの?」
「はい、湧き水が流れている場所の近くにいるようなので、そこを頼りに進もうと思ってます」
それを聞いた阿佐津姫は「分かったわ」と一言だけいって韓媛についていくことにした。
韓媛はこれまでの経験から、きっとこの剣が自分を2人の皇子のいる所まで導いてくれると信じていた。
(今はこの剣を信じるしかない)
とりあえず今は全く猶予がない状況だ。急いで2人の皇子の元に急がないといけない。
「あと、阿佐津姫にも一緒に来てもらわないと。理由は分からないけど、彼女が2人をとめるきっかけを作ってくれるのかもしれない」
韓媛はそう思うと、急いで阿佐津姫の元に走り出した。
幸い阿佐津姫は直ぐに見つかり、彼女のとなりには忍坂姫もいた。
韓媛はもうこれは仕方ないと考え、忍坂姫も一緒にいる中で話をすることにした。
「皇后様、阿佐津姫、大変なことになりました!」
忍坂姫と阿佐津姫は韓媛が凄い慌ててやってきたので、2人とも一体何事かと少し驚いた表情を見せる。
「韓媛、一体そんなに慌ててどうかしたの」
忍坂姫は韓媛にふと尋ねた。
「実は先ほど市辺皇子の従者の人達の話しを聞いて、今回市辺皇子は大泊瀬皇子を殺そうと計画していたようです。
それで狩りの途中で2人だけになるように仕向けたみたいで……とにかく早く何とかしないと大泊瀬皇子と市辺皇子のどちらかが死んでしまいます!」
それを聞いた忍坂姫と阿佐津姫も、みるみる表情を強ばらせていった。
「な、何ですって!韓媛、それは本当なの」
阿佐津姫がいきなり血相を変えて韓媛にいいよった。
「ほ、本当です。そこで阿佐津姫にお願いがあります。私が馬に乗って一緒に向かうので、市辺皇子を止めて貰えませんか」
阿佐津姫はなぜ自分なのかと、少し疑問に思った。
「確かに馬には、2人乗るのが限界だわ。それなら私よりも阿佐津姫の方が若いから良いかもしれない。
私は他の者と後から一緒に向かうわ。それに他の従者達にも指示を出しておかないといけないし」
忍坂姫は自分が皇后と言う立場のことも考えて、少し冷静に考えてるようだ。
韓媛としても、今は阿佐津姫に一緒に来てもらうことが絶対に必要だったので、その辺りの事情はこの際気にしないことにした。
「では、阿佐津姫。急いで行きましょう!!」
阿佐津姫は何が何だかといった感じだが、2人の従兄弟達の命に関わることなので、ここはおとなしく韓媛のいうことに従った。
「でも韓媛、2人がいる場所は分かってるの?」
「はい、湧き水が流れている場所の近くにいるようなので、そこを頼りに進もうと思ってます」
それを聞いた阿佐津姫は「分かったわ」と一言だけいって韓媛についていくことにした。