「……あの思ったんだけど、REDの人たちとそんなに距離を取る必要あるの? ハナシを聞いて大体の事情はわかったけど」


問うと、また困った顔をされた。


「なんつーのかなあ、おそれ多いのよ。視界に入るだけで申し訳ない気持ちになんのね、わかる? あとは単純に怖い。いざとなると興味よりも恐怖が勝つ」

「……あんまりわかんなかった」


「転校生ちゃんもすぐわかるようになるよ。あの人ら不穏なオーラあるもん。近づいただけで怪け 我が しそうだわ」



そうなのかなあ。
黒土くんと接しても、そこまで怖いとは感じなかったけどなあ。

他のメンバーを見たら、その感覚がわかるようになるってこと……?



「そもそもREDの幹部って何人いるの?」

「えーっと、本来は7人だよ」

「“本来”?」

「幹部には壱(いち)から漆(しち)までの席が与えられてるんだけど、今は空席が2つ、あるんだよね」



そう言うと、彼はノートの切れ端になにか文字を書き始めた。