東京行きの新幹線で

朝日奈はスマホを開いて

メモを見てた



「ねー、星野
ここのお店、知ってる?」



朝日奈の行きたいところが

メモ機能にいっぱい書いてあった



「そんなに行けるかな?
2日しかないし…
着いたら昼ごろだし…」



「いいの
行けなかったらまた今度行くから!」



「それもオレが案内するの?」



「もちろん!」



朝日奈は

楽しそうだった



オレは実家に帰るだけだけど

楽しそうにしてる朝日奈を見てると

楽しかった



家族に会うのは

夏ぶりだけど



東京には

ずっと帰ってなかった

あの夏から



景色が都会ぽくなって

窓の外を見る朝日奈の目は

キラキラしてた