・・・数日後


誰も居ない体育館で


バスケをしていた


ボールがゴールに入って行く


「唯斗先輩?」


ドキン


振り返ると ボールを持った


柚梨奈ちゃんが立っていた


「・・・柚梨奈ちゃん」


「あの 練習のジャマして


ごめんなさい


ボールの音が聞こえたから・・・」


「うるさかった? ごめんね」


「・・・そんな事 ないです」


そう言いながら ボールを


差し出した


「・・・ありがとう」


差し出されたボールを受け取る


「いつから 居たの?」


「え?」


目を見開きながら 少し


驚いた顔をしていた


「ごめんなさい 私・・・」


「別に怒ってる訳じゃないよ」


俺は 彼女の頭を


そっと撫でた