「ありがとう ございましたー」


髪留めを買って 店を出た


「あの・・・なんか


すみません」


「謝らなくていいよ


はい」


そう言いながら 髪留めの入った


紙袋を渡した


「・・・ありがとう ございます」


柚梨奈ちゃんは 紙袋を


受け取った


「ちょっと貸して?


付けてあげる」


「え?」


俺は 紙袋を取って中身の


髪留めを出して


彼女の左側の髪に髪留めを付けた


「うん やっぱり似合うよ


可愛いね」


「・・・」


あ・・・まずい


彼女は 少し俯いていた


つい 無意識の内にやってしまった


「柚梨奈ちゃん?」


「・・・ごめんなさい


こういうの 慣れてなくて」


ドキン


無意識なのは・・・お互い様かも


しれないな