「いや諦め切れないんだったらなんで無理矢理にでも連絡先交換しなかったんだよ」
さっきのことを話すと湊に叱られた。
「だって嫌われるの嫌じゃん」
「連絡手段もなくてどう頑張るんだよ」
すると
「電話番号くらい勇に任せたら特定してくれるだろ」
秋も話に入ってきた。
「別に僕だってできるし、そのくらい」
「けど急にかかってきたら怖いだろ」
「じゃあどーするんだよ」
「この前あった場所で待ち伏せするとかが1番いいと思う」
「そーするしかないか」
次の行動が決まった時、勇の姿がないことに気づく。
「てか勇は?どっか行ってるのか?」
「勇最近よくどっか行くよな笑」
「なんかあったのかな。今来てる依頼は湊と秋のやつで最後だよな?」
「あぁ、まぁどっか行きたい気分にもなる時あるんだろ」
「、、、。」
秋が黙っている。もしかしたら何か知っているのかもしれない。
「秋、なんか知ってるのか?」
「…朔、それくらい自分で考えろ」
「え、僕がなんか関係してるのか?」
「まぁな。」
僕が勇に何かしたってことか、、。
「え、何何俺も全然わかんないんだけど。」
部屋に沈黙が訪れる。
「え、何この空気どーしたの?」
すると勇が苦笑いしながら部屋に入ってきた。
「ゆ、勇。僕なんか勇にした?急にいなくなるからびっくりしたんだよ」
「大丈夫。何も気にすんな。ただ散歩に行きたかっただけだよ。そーゆー気分になったんだ。」
勇は僕の頭をぽんぽんと叩いてくれた。
やっぱり勇の手は安心する。
「それより朔、あの女に近づけそうなのか?」
「いや、もう振られちゃったんだ。」
「…そうか。」
「でも諦めるつもりはない!初恋だからな」
「頑張れよ。」
そういい勇は自分の部屋に行った。