「…あのさ、その手離してもらってもいい?」

僕は即座に助けに行く。

「あぁ?なんだお前。こいつの彼氏か?」

「邪魔だな。やっちまうか?」

「やるか。さっさと消えろ。」

男3人が一斉に襲ってくる。


「…言っとくけど、僕相手に勝てると思わない方がいいよ?」


僕は今まで何十人と人間を殺してきたせいで狂った闇の目をして男達を睨みつける。

すると男たちは皆ひるんだ。

「こ、こいつやばいぞ!!」

「俺たちじゃ、、勝てねぇよ、。」

「なんて目付きだ、」

「お、お前何もんだよ、、。!」

僕はふふっと微笑み

「僕は普通の人間だよ?…」

と言う。

「に、逃げろ。殺されるー!」

そうして男たちは逃げていった。


「あ、あの!ありがとうございます。本当に困っていたので、とても助かりました。」

彼女はおどおどしながらも感謝を伝えてきた。

「いや、全然気にしないでください。」

艶のある長い髪。ぱっちりとした目。透き通るように白い肌。可愛らしい声。細くて長い手足。

近くで見る彼女はやっぱり綺麗で見惚れてしまう。

「本当にありがとうございました。それでは、」

「あ!ちょっと待ってください、名前、なんでいうんですか、?」

このままではせっかく出会えたのに何もないまま別れることになると思い勇気を持って話しかけた。

「え、私ですか?潮崎小百合です。あなたは?」

「…僕は、高月朔です。」

僕は殺し屋になった時に作った偽名を言う。
「高月朔、いい名前ですね。」

彼女はにっこりと微笑む。その姿はとても可愛らしくて思わず胸が鳴ってしまう。


「すみません急に。僕、小百合さんに一目惚れしてしまいました。よければ僕とお付き合いしてくださいませんか?」


僕は勢いで言ってしまった。

「え、えぇ?!えっと、その…」

彼女は急な告白に顔を真っ赤にする。

「返事は今度でいいので連絡先、交換してくれませんか?」

「あの、本当にごめんなさい。私お付き合いしている方がいるんです。連絡先も交換はできません、、」

「あぁ、そうだったんですね。それは仕方がないことです。こちらこそ急にすみませんでした。」

「いえ、全然、!気持ちはとても嬉しかったです。では、」

そう言って彼女はそそくさと街中に戻っていった。

僕は振られてしまったのか。

ものすごく悲しかったが、諦められる気がしなかった。