「行くぞ。」





勇の一言で走り出す。



「勇、娘と父が邪魔だったら殺してもいいのか?」

「嫌、できるだけ殺すな。時間の無駄だ。」

「分かった。ターゲットの部屋は?」

「2階真ん中手前の部屋。派手に侵入するのも悪くないが、ここは静かに行こう。夫と娘に通報されたら面倒だ。」

「…オーケー。」


警備員が5人ほどいたが、余裕で突破。

向こうの拳銃の音で周りに気づかれるのも厄介だから背後から気絶させた。

警報機は壊しておいたし警備員が持ってる通信機も使えないようにした。

そうして僕たちは事前にリサーチして手に入れた裏口の鍵を使って侵入した。

下準備はバッチリだったみたいだ。

「ここからはどれだけ素早くできるかだ。油断するな。2階に上がるぞ。」

「やった後は窓から屋根に登って飛び移って帰るんだよな。」

「ああ。もうターゲットの部屋だ。」






僕たちは慎重に潮崎あゆみに近寄る。隣には夫らしき人間も寝ている。

「夫が厄介だな。殺るか。」

「オーケー。」

小声で会話し、拳銃を構える。




そして僕の合図で2人の頭を打ち抜いた。

ぱぁぁん!!

大音量で銃声が鳴り響く。

下の階にいる娘に気づかれないうちに作戦通り逃げる。








…予定だった。