「14万8千円?」




朝イチで亜紀は、涙目で私に昨日のメールの件を話し始めた。




正直私は、学校に来て亜紀の話を聞くまで、昨日亜紀に届いた強迫めいたメールの件を忘れていた。




私は私で昨日重大な問題を抱えていたからだ。




昨日私は、うちに帰ると自分の部屋に引きこもり、携帯の画面に映る明の変わり果てた姿に途方に暮れていた。




私に課せられた任務は一つ。




「いかに明を傷つけず、自然な感じの言葉でメールを返信するか」だ。