「うちの両親すっごく仲が良くてお、互いを大切に想いあってるのが私にも、すっごく伝わってきて私もこんな人と出会いたいなって、そう思ってたの。」
「でも、小学校に上がっても中学校に上がっても、出会えなかった。だから、高校こそって、思ってた。そしたら、出会ったの。その人の姿をたった一目見た時に、あっさりと恋に落ちた。」
「初恋なんだね。」
「そう、初恋なの。だからかな。私の思いは、絶対に報われないって思うの。」
「なんでそんなこと思うの？」
「だって、初恋は実らないって言うでしょ？」
「言うけど、でも....」
「それにね、この恋は実らないかもしれないって思った。それでも、好きだった。その人が嬉しそうに笑ってる姿を遠目から見るだけで十分だった。三年間たとえ、接点を持つことができなくても、それでいいんだって思ってた。」