中に入ると、麗音のお父さんが「どこにでも座ってくれて構わないよ。くつろいでくれ。」と言うのでとりあえずテーブルのある椅子に腰を下ろした。
「コーヒーでいいかい?」
台所で何か作業しながら麗音のお父さんがそう聞いてきたので、「あ、はい。大丈夫です」と答えたがコーヒーを飲むのは初めてだった。麗音のお父さんは作り終えたコーヒーと言う飲み物をテーブルに置いて座りながら、
「……それで麗音のお友達が僕に話とは何かな?」
なんて説明するか少しだけ考えた末、何も思い浮かばなかったので普通に話すことにした。
「あ、はい。単刀直入に言うと。麗音さんの文化祭に来て欲しくて。」