とても難しかった朱里と僕が友達になるまでの過程、朱里と蓮が結婚を前提に付き合ったこと、そんな蓮が芽依に申し訳なさそうにしてたこと、蓮が芽依を好きだったことは蓮と僕と芽依の三人の秘密にしたいって言ってたこと、色んな話をした。
そして最後に僕が随分昔に書いた、遺書の内容を伝える。
「最後にこれだけは言わせてくれ、僕は君が好きだ。ずっと前から。いや、小学生の頃から僕は君が好きだけど、病院の子にはもう会えないとわかってから諦めてた。だから今の芽依を好きになった訳では無いんだけど…。小学生の頃の芽依と今の芽依、どっちも好きだよ。どっちが本当の芽依か分からないけど、僕は今の芽依が本当の芽依だと思ってるよ。……芽依以上に好きになる人は現れないかもしれない。その時は…どうしてもらおうかな」
それだけ言いたかった。芽依が墓の前で教えてって言ったんだから。