なぎちゃんがそのまま家まで連れて行ってくれて私から離れようとした

「………………」
本当は嫌だけど、わがままが口から出なくて黙り込む

「…じゃあ、おかゆつくったら俺は帰ろうかな」

帰る……?

「ぅ………ぃ……」
反論できずになぎちゃんが出て行ってしまった

心細いから一緒にいて欲しいのにな…

布団を頭までかぶって寂しさを紛らわすようにギュッと目を瞑る

でも全然眠れずにガチャリと部屋の扉が開く音がした

「これお粥ね、無理しなくていいから食べられそうだったら食べて」
コトンと机の上にお盆を置いたらガラガラって窓の開く音がした

なぎちゃん…帰っちゃう……

じわっと滲んだ涙がこぼれないようにギュッとさっきよりも強く目を瞑る

「またね」

あ…帰っちゃった……

なぎちゃんの気配のなくなった部屋で起き上がる