「ゆずまで…」

「ゆずちゃんはゆずちゃんだもん!なぎくんだって“ゆず”って呼んでるし!」
南哉くんが少しムキになっている

「俺はいいの」

さっきと同じ台詞だ~!

「そうだ!さっき、西くんから連絡来たよ!」

にしくん…?

「お前……なんて来たの?」

「なぎちゃん!お前じゃなくて南哉君だよ!」

「えーとね、“南哉がいるらしいから今から行くわ~!楽しみに待っとけよ~!”だって!それと、ゆずちゃんの言うとおり、お前じゃないよ!」

「はぁ…メルタイミング最悪」

メル…?

「西野くん…来るの…?」
さぁっと表情が消える

「ん~、ゆず、ゆずんち行こ」
なぎちゃんが私の手を引いて早歩きをする

あぁ…なぎちゃんの親友なのに私が苦手だったら、あんまり仲良くできないかな…

ゴメンね…なぎちゃん…

「ゆず、謝ったら一生一緒にいてあげないからね」
なぎちゃんの少し怒りを含んだ声

「…謝ってないもん!だから、一緒にいられるから!」