過呼吸がおさまって、普通に話せるぐらいに回復して、


「あ、あの。すみません……」


「ここ……社長のお家ですよね。すぐ帰りますので……。」



そう言いかけて



「なぁ、」


話をさえぎられた。



「お前。誰かになにかされてんだろ」


俯いてる私にそう声をかける。




「顔上げろ。」


あまりにも低い声で言うもんだから上げざるを得なくて、


上げたら上げたで見透かすような目をして私を見つめてくる。


「何とか言えよ」