[世界樹の実かあ。時々落ちているのを見かけるけど……]
「ここ数日、どこかで見かけた?」
[ううん。ここ数日は見かけてない]
もしかして、と一抹の希望を期待したのだけれど、あっさりと打ち砕かれる。
「そっかぁ」
リーンやイリス、ガーネとベラは、少し離れた場所で世界樹の実を探し続けていた。
そのとき、視界の端に赤いものが映る。
(あれ……?)
私ははっとしてそちらを見る。そこには、赤い楕円形の木の実が落ちていた。直径一センチ、長さ二センチほどで、ハナミズキの実に似ている。
「ねえ、もしかしてこれ!?」
私はそれを拾い上げる。すると、私の手のひらを覗き込んだサンが首を横に振った。
[違うわ。これはハナミズキの実よ]
ハナミズキの実に似ている、じゃなくてハナミズキの実そのものだった。
ぬか喜びに、私はがっくりと肩を落とす。
(見つからなかったらどうしよう)
弱気な思いが押し寄せてくる。私はそれを振り払うように、ぶんぶんと首を振る。
(絶対に見つけるの!)
「ここ数日、どこかで見かけた?」
[ううん。ここ数日は見かけてない]
もしかして、と一抹の希望を期待したのだけれど、あっさりと打ち砕かれる。
「そっかぁ」
リーンやイリス、ガーネとベラは、少し離れた場所で世界樹の実を探し続けていた。
そのとき、視界の端に赤いものが映る。
(あれ……?)
私ははっとしてそちらを見る。そこには、赤い楕円形の木の実が落ちていた。直径一センチ、長さ二センチほどで、ハナミズキの実に似ている。
「ねえ、もしかしてこれ!?」
私はそれを拾い上げる。すると、私の手のひらを覗き込んだサンが首を横に振った。
[違うわ。これはハナミズキの実よ]
ハナミズキの実に似ている、じゃなくてハナミズキの実そのものだった。
ぬか喜びに、私はがっくりと肩を落とす。
(見つからなかったらどうしよう)
弱気な思いが押し寄せてくる。私はそれを振り払うように、ぶんぶんと首を振る。
(絶対に見つけるの!)