「それなら、私は神聖力が強いらしいから試してみるよ」

 ぱっと右手を挙げて名乗り出る。私は神聖力が強いらしいし、元々薬師だ。自分以上に適任はいない気がした。

「そうだな。じゃあ、明日その〝世界樹の実〟を探しに行こう」

 イラリオさんはそう言うと、ぽんぽんと私の頭を撫でた。

    ◇ ◇ ◇

 ぐるりと辺りを見回して、地面に落ちている木の葉をじっと見る。

[いくよー]
「うん、お願い」

 私の合図と共に、ガーネとベラが片手を振る。すると、辺りに旋風が起きて、地面に落ちていた木の葉がふわりと浮いた。

 私はその木の葉の下に素早く視線を走らせる。

[どうだったー?]
「うーん。ないかも」
[そっかぁ]