でも、好き、スキって。
突然、雪の上を滑るあれの話でもしだしたのかとも思ったけど違うよね。話の流れからして。


織くんが、この私に『好き』と言う言葉をくれたんだ。


歴史的瞬間のなにものでもないって。


「白井さんの隣にいると、幸せいっぱい分けてもらえそうだなって思う」


「なっ、織くんっ、これ以上はもう、しんどいですっ、胸キュンの500コンボで爆発する……」


「ふはっ、なにそれ」


こっちは大真面目に言っているのに、織くんは『やっぱりおもしろい、白井さん』なんて、笑うんだから。


はぁ……かっこいい。


織くんってもしや、ちょっと天然なのかな。だとしたら、今までの言動に少しは納得がいくかも。


うんうんそうだ。天然。いや、だとしても、死人が出ることに変わりはないので、今後はもう少し気をつけていただきたい。