体の内側から熱さが込み上げてくる。

息をするのも苦しい。


遠のく意識の中で、桃香の声が聞こえたような気がした…。

だけど、夢か現実なのかはわからない。


ふと、頭がひんやりと冷たくなって、その気持ちよさに目を覚ましたときには、やはり桃香の姿はなかった。


「秋都、気がついた…?」


ぼんやりとした視界に、真奈美の顔が浮かぶ。


俺の頭の下には、氷枕。