それに、ふらっと出て行ったお父さんが帰ってくるかもしれないから、部屋はそのままにしておくことにした。



メイドといっても、なにをしたらいいのかわからないあたしを、おじさんは使用人専用の部屋へ案内してくれた。


同じ豪邸内だけど、中庭を挟んだ短い廊下の向こう側にある。

旅館でいうと、本館と別館の別館部分だ。


来客用のゲストルームもこちら側にある。