「…キスして?」


は…?


想像していたものとは違う言葉に、一瞬ポカンとしてしまった。


「あ…ああ、キスかっ…!」


…なんだよ。

俺は、てっきり…。


「キスしたら、寝るのか?」


俺の問いに、コクンと頷く桃香。


なんでそんなにかわいいんだよ。

文化祭のときはすっげー嫌がって、ついさっきまで俺を避けてたくせに。


もしかして、壮亮くんが飲ましたのは惚れ薬か?と思うほど、桃香は俺に素直だった。