「いいから、今日はもう寝ろ」


俺は上半身を起こすと、桃香の頭をそっと撫でた。


ついさっき壮亮くんに襲われそうになったっていうのに、俺が同じことできるかよっ。

桃香のことが大切だからこそ、そんな軽はずみな行動はしない。


…一瞬、理性のストッパーが外れかけたのは認めるけど。


「水、ここに置いておくから」


枕元にミネラルウォーターのペットボトルを置き、この場から離れようとしたとき…。