壮亮くんは、こいつを持ち帰ったのを俺に知られ、混乱している様子だった。


「…秋都、よくも邪魔してくれたなっ。どうやってこの部屋に入れたんだ…!?鍵ならちゃんと閉めたはずっ…!」


理解できない。

壮亮くんは、そんな顔を浮かべている。


よほど、この計画に自信があったのだろう。


「壮亮くん。知らないようだから、教えてやるよ。このロイヤルクレストピアホテルは、四季島家とは先々代から付き合いのあるホテルだ。だから、支配人からマスターキーを借りることなんて、俺なら容易いんだよ」