「…秋都!」

「桃香!」


あいつの手をしっかりと握ると、そのまま自分の胸へ抱き寄せた。


「…大丈夫かっ!?ケガは…!?」

「あたしは、大丈夫だよ…」


俺に笑ってみせるが、その体は震えていた。

そして、ドレスのファスナーが下ろされて、肩が露わになっていた。


壮亮くんがこいつにしようとしたことが、嫌でも想像がつく。


「これ、着とけ」


肩を隠すように、俺が着ていたスーツのジャケットを羽織らせる。