「うわぁー!すごいすごい!」


春兄の隣で、子どもみたいにはしゃいでいたのは、あいつだった。

その無邪気な横顔が、クリスマスツリーのライトアップより俺には眩しく見えた。


「クリスマスツリーなんか見て喜ぶだなんて、一応お前も女だったんだな」

「…あっ、あああ…秋都…!」


ただ話しかけただけなのに、なぜだかあいつは春兄の後ろに隠れる。


「桃ちゃん、どうしたの?また秋都に意地悪でもされた?」