ぼやけた輪郭が、徐々にハッキリと見えてきて…。


「あれ?もう起きたの?」


そう言って、あたしの顔を覗き込むのは、ビンゴ大会でいっしょだった壮亮さんだった。


「壮亮…さん…?」


あたしが名前を呼んでも、壮亮さんはニタッと笑うだけで、相づちしてくれない。


…まだ、今の状況がよくわかっていない。


パーティー会場にいたはずだけど、賑やかだった会場とは打って変わって、静まり返った部屋にいる。