「そんなの、自分で考えてみろよ。オレ、お前にフラれてよかったわ」


あたしを小馬鹿にするように、冬里くんが笑う。


冬里くんの話も、なんで笑われているのかも…意味わかんない。



パーティー会場に入って20分ほどがたったとき、会場内の照明がゆっくりと落ちた。

そして、スポットライトの当たったステージに1人の中年男性が現れる。


〈皆様。本日は、毎年恒例の我が赤松製薬のクリスマスパーティーにお越しいただき、誠にありがとうございます!〉