「モカが逃げるから、秋都が追いかけてくるんだろ?」

「だ…だって、なに話していいか…わからないじゃんっ」


秋都と顔を合わせると、目が見れなくて、頭の中がパニックになる。


拗ねたように口を尖らせるあたしを見て、冬里くんがため息をつく。


「はぁ〜…。モカって鈍感っていうか、無自覚っていうか。…秋都も苦労してんのな」

「…なんで秋都が苦労するの!?」