それと、同じなんだって。


…だから、あたしは夏芽先輩のことを、“手の届かない憧れの人”として好きだったのだと、あとから気づいたのだ。


とは言っても、パーティーに向かうためのスーツ姿の夏芽先輩は、とてつもなくかっこいい!


でも、これも“好きな人だから”そう見えるのではなく、おそらくあたしは、夏芽先輩の“ファン”だからそう見えるのだろう。


影山さんが運転するこの車には、おじさん、夏芽先輩、あたしが乗車している。