見てない、見てない…!

秋都なんて見たところで、なにもいいことなんてなー…。


……って、こっち向いた…!


「おい、地味女!」


瞬時に、顔を背ける。

そして、机に置いていた英語の教科書で顔を隠す。


「そんなんじゃ、全然隠れられてねーぞっ」


あたしのもとまでやってきた秋都が、持っていた英語の教科書を取り上げる。


「なにするの…!返してっ」