「あいつらには、トラが借りていた分の2千万円は返しておいたから、もう取り立てにはこないよ」

「そうですか、よかったー…」


と、安心したのも束の間、ハッとして我に返る。


確か…、今おじさん。

『2千万円は返した』って言った…!?


いつ!?
どの場面で…!?


よほどあたしが変な顔をしていたのか、おじさんはハハハと笑って説明する。


「小切手を渡しておいたんだよ。だから、もう大丈夫」