冬里といっしょにいるところを。


まさかとは思っていたが、人混みからあいつをさり気なく守る姿を見ていたら、どうやら冬里があいつに惚れているのは本当らしい。


「会長!こちらもお願いします!」


今すぐにでも、冬里から引き離したいところだが、今の俺にはそれができない。

目が回りそうなくらいの業務をこなしていたら、あっという間に時計の針が進んでいた。



空が徐々に薄暗くなる。