俺に催促され、恥しそうに視線を左右に泳がせている。


「ほら、言ってみろよ。メイド」


その困った顔がたまんねぇ。


メイドは、意を決したように俺に目を向けると、小さな口を開いた。


「お…、おかえりなさいませ、……ご主人様…」

「聞こえないっ」


お前は、そんな物静かなキャラじゃねぇだろ。

それに、四季島家のメイドたる者が、笑顔で元気よく接客もできないわけ?