そんな中に、俺が入るのは場違いな気がする。


俺は、地味女の部屋のドアノブを握ることなく、その場をあとにした。


なぜ、地味女と夏兄の楽しそうな会話が聞こえただけで、心がざわざわとするのか…。


その理由を、まだ俺は知らない。



翌日。

昨日、生死の境をさまよったというのに、朝食会場に現れた地味女はピンピンしていた。


少し心配したけど、その顔を見たらなんだか気が抜けた。