「もうこれで終わり?」

「てめぇ…、調子に乗んじゃー…」

「だから、遅いって」


遊んでやるほど暇でもないから、オレは男の拳をしゃがんで避けると、すばやくみぞおちに握り拳を沈めた。

その一発だけで、男は地面にうずくまるようにして倒れた。


「冬里くん…!ありがとうっ」


地味女が、オレに駆け寄ってきた。


「は?勘違いすんなよ。だれがお前のためっつった?」