「まぁ、どうしても助けてほしいって言うなら、さっきの店から盗んでこい」


狭い路地裏に、男たちの声が響く。


あの地味女、脅されてやがるよ。

一体、なにを仕出かしたんだか。


どうせ、男にビビってベソかいてんだろうな、と思っていたら…。


「…は?そんなことできるわけないじゃんっ」


ドスの利いた声が跳ね返ってきた。


しかも目を向けると、男の片手で顔をつかまれて、壁に押しつけられている。