「…きぬゑさん、どうしたんですか!いつもなら、この時間はもうお休みされているのに」

「ああ。実は、さっき影山から預かったんだよ。おもものメイド服が仕上がったってね」


きぬゑさんは、丁寧に畳まれたメイド服をあたしに差し出す。

それを受け取ると、あたしは胸にそっと抱きかかえた。


ただの布切れのはずなのに、なんだか重みを感じた。


「わざわざ、こんな時間にありがとうございます!」