本当にお母さんがここで暮らしていたんだと実感できる。


だから、あたしは立派なタワーマンションよりも、この小さなボロアパートのほうが好きだ。


しかし、このボロアパートの部屋には似つかわしくない、窓から差し込んだ陽の光で白く輝くハンガーにかかった制服…。


これは、あたしが去年から通っている白羽(しらは)高校の制服だ。


白羽高校は、もう1つ肩を並べる高校と同じく、この辺りでは有名なお金持ちが集う私立の学校。