他校の先輩だったけど、夏芽先輩は別け隔てなくみんなに優しかった。

しかもテニスも強かったから、夏芽先輩の周りには常に女の子が集まっていた。


あたしも強くて優しい夏芽先輩に憧れて、どうしても話しかけたくて、なんとかその輪の中へ入ったこともあった。

その甲斐あってか、先輩はあたしの名前を覚えてくれて、会うたびに『モモ』と呼んでくれた。


あの、いつも眩しくてキラキラとしたオーラを放つ夏芽先輩がっ…。