優しいくて、性格は可愛くて、でも格好いい?って感じで…
どこにでもいそうな人だったけど、私はその人が好きだった。
私がこの大きな世界の中で、選んだ人だった。


 でも違った。
慎先輩は、私を殺した。
いや、私を「殺させた」。


 慎先輩にはファンがいた。
凄く色んな人に優しくて、差別が無かった。
だから人気があった。
男子からは遊びに誘われ、女子からは告られていた。
 でも慎先輩は、いつも「ごめんなさい、好きな子がいるから」って断っていた。