完全に、風邪だ。




『はぁ………。梨々香はホントに………』



耳に残っているのは、風邪で行けなくなったと彼に連絡した時の、彼の呆れきった声。


きっと、嫌われてしまった。



そう思ったら涙が止まらなくて。




「ごめん……なさい……っ」




ただただ、謝ることしか出来なかった。