これは私と貴方の物語りー。

人を愛する事。
それは良い事だと思ってた。
私は小さな頃からシンデレラみたいなプリンセスに憧れていた。
でも、それはただの夢。
大人になったからか、理解が出来る。
大人はお金が欲しいならば稼ぐし、お腹が空いたら食べる。大人は1人で孤独なのだ。
大人には責任がついて回る。だからこそ、行動には気を付ける。


1，貴方に出会えて

肌が焼けるように暑い。
TVでは、天気予報で熱中症予防などのニュースがやっている。
『あっつ〜！』
夏影　栞　（なつかげ　しおり）は、日陰に逃げるかのように扇風機へ逃げた。
結婚数ヶ月。
家事は手抜きでいい、根気入れてやると気が滅入る事に気が付いた。
今日も旦那を送り終えて、やる事が終わると何をする訳でも無い。ただ一日中冷房の効いた部屋で寝そべるだけ。
『暇だ…。』
暇だと思ったら今は便利だ。
携帯電話というものがある。
そして、私は呟く。

おはようございます。
夏がやってきた。育てたアサガオが綺麗に咲いてきたよ。…

よく見ると、コメントが来ていた。

おはようございます。アサガオ綺麗ですね。

貴方との出逢いはそこからでした。

私は、おはようございます。今日も暑いですね。そう返す。
返事は返って来なかった。

しばらく、何も考えずに数時間経った。
その方は、数時間前に呟いていて、暑いですね。と一枚の写真を載せていた。
その写真は見覚えのある風景だった。
思わず、『いきなりのメッセージ申し訳ありません。このお写真〜◯◯の公園ですか？』と連絡してしまい、胸が少し高鳴った。
通知音が聞こえた。すぐに携帯を手に取り、携帯を開くと、『こんにちは。そうです。今帰省していて、帰っています。』
『自分そこの近くなんです。まだいらっしゃいますか？お会いしませんか？』
『いいですよ！会いましょう。』

私はこの時の胸の高鳴りに身を任せた。