「ねぇ魔法で研磨って、形にした
りとか出来ちゃうわけ?この
ホワイト・コーラルをこの
ぐらいに切って、丸くとか、
フラワー形とかって出来る?」
マイケルはそういって、
マサバと呼ばれた職人に、
片手の親指と人差し指で
丸を作ってみせる。
「マサバ、こいつの言うイメージ
で、コーラルを切断して、
型研磨をしてみて、いいぞ。
そうだな、このデッドと こっち
のデッドとを同じ具合でな。」
マサバの肩に手をついて、
ラジが
ブースデスクの白い枯木の
断面を見て、2つを
マサバに渡す。
「レースコーラルというのが
どんなモノになるか試しだ。」
ラジがまるで挑発するかに
マイケルを一瞥すると
腕を組んで
マサバの両手を見つめる。
ホワイトコーラルの研磨と
同様に、
マサバの両手がボンヤリと光り
収まると、
マサバが両手を開いた。
『『『おおー!』』』
いつの間にか
マイケル達の鑑定ブースには
人だかりが出来て、
マサバの両手に出現した
真っ白でテロリとした玉と、
まるで白い薔薇の花のように
みえる網目状の玉に
驚きの声を上げた!
「きでー!マイケーしゃん!」
「すげー!どーなってんだ!」
マサバの掌中をみた
ヤオとマモ達も
キラキラと目を見張り、
研磨をしたマサバ自身も
繊細な網目模様に
変化した玉に
驚いた顔をしている。
「マサバって言ったっけ?
貴方すごいじゃない!こんなに
スが入っているのを中まで、
繊細に研磨するなんて!想像
以上の出来だわ。どう?ほら
若いお嬢さん達が好きそうで
しょ?デッドはデッドの
良さがあるって解った?OK?」
マイケルがドヤ顔でラジに
胸をはると、
ラジが燃蒼色の瞳を不敵に
光らせて
「よし、買い取ろう!ウーリは、
ここにあるデッド1本300ウーリ
ーだ。どうだ?売るか?女!」
まるでギルド中に響くが音声で
マイケルを見据えた。
同時に、
『うおーーーー!!1本300!!』
『聞いたか?!魔獣宝並みだぞ
あの骨みてーなのがよ!!』
ブースを取り囲む輩から、
ギルドにいた全員が視線投げて
驚きの叫びを上げている。
さっきマイケルに珊瑚の忠告を
してきた隣のブースの男さえ、
マサバの掌にある
白い玉と
レースコーラルの花に
爛々と見入っているのだ。
「うおっしゃー!」
マイケルは片手の拳で
ガッツポーズをして、マモに
ウインクをする。
マモが半狂乱で
「ぜんぶで どんだけなるんだ!」
とマイケルに
担いでいた棒切れみたいなのを
ブンブン振り回し、
ヤオは手を叩いて飛んでいる。
そのマモが持つ
棒切れの枝を
ラジが見定めるように
手を伸ばして
マイケルに目で示す。
さっきのホワイトコーラルは
散乱した骨ぐらいの大きさだが、
枝のような棒切れは
マイケルの身長ほどあり
細長い。
「マイケルとやら、こっちの
焦げた枯木もデッドのコーラル
だな?こんな地味な色だが
研磨して良いか?ホワイトより
値は劣るだろうが、楽しみだ」
そう言って、
マサバに
「マサバ、このデッドは、1度
俺の肘までの長さに切って
研磨をしてみろ。わかるな?」
声をかける。
「ちょっと待って!こっちは
ホワイトより脆いから、
研磨は慎重にしてくれる?
あと、ヤオ、マモ!こっちきて」
そんなラジにマイケルは
簡単な説明をしてから、
ヤオとマモを呼び
2人の鼻をいきなり摘まんだ!
「ガッ!な!」「ぴゃ!」
マモとヤオが奇声を上げるのを
ニマニマするマイケル。
そして
下から見上げるヤオは、
次の瞬間
マイケルが息を止めた事に
気が付いた!
「よし、わかったな?マサバ。」
ラジの合図にマサバが
頷き、ギルド中の視線が
好奇の目を
その掌に向ける。
マサバが枝を持つ手が、
光った!
途端
『『ぐえ~~~ぐ、くせーー!』
『ぎよあ!!ば!戻すな!』』
『『 『うえぇえぇ、』』』
ギルド中に酷い悪臭が光と
ともに炸裂したのだ!!
「うっぷ、ラジ、マジ、か、。」
マサバの真横にいた
片眼鏡の髭男は、もろに臭いを
受けてエズいて横を向き、
マサバは
息を止め真っ青になって
両手を広げている。
このまま
阿鼻叫喚になるかと
マイケルが思いきや
突然ラジが
片手を上げて
その掌から竜巻のような
風を起こすと、
ギルドに広がった悪臭を
外に飛ばした。
「マイケルとやら、お前。随分、
いい性格をしているな。
わざとだろう?知っていたな」
ラジが風に鬣のような髪を
靡かせて
マイケルを睨むと、
マイケルは肩をすくめて
おどけるポーズをする。
「まあね。こっちのコーラルは
加工が難しいのよ。1番は臭い
で、そして脆い。でも少し、
手を加えるとちゃんと加工が
出来るのよ。そうね、その
手の加える方法も、別で売る
って感じでどう?ギルド長?」
マサバの手に現れた
木目調にテロリとなった
コーラルをラジは一瞥すると
フンと鼻を鳴らす。
「さっきのホワイトとは違って、
このデッドは、研磨しても、
魅力が出ないからな、脆いなら
このコーラルは取引なしだな」
そう言うと、
研磨したホワイトコーラルだけを
総量鑑定に回せと
片眼鏡の髭男レサに指示を出す。
さっきまで
悪臭でエズいていた輩達も
ようやく、消えた臭いに
『ありゃ、ないわ!!』
『いやあ、あの臭さ、
兵器になるんじゃね?』と
声を掛け合う。
「そう?それは残念。
じゃあ、こっちのコーラルは
他に持ち込むかしら?
本当にいいの?このコーラルの
真の変化を見てもねぇ?!!」
立ち去ろとする
ラジに叫んで、マイケルは
ブースデスクに存外にされた
木目調のコーラルを
ギルドの中央に聳える
巨大な円形水槽に
大きく振りかぶってーーー
放り投げたーー!!
ポッチャリ、、と
水槽の水に沈んだ
木目調のコーラルが
水に入れた瞬間
虹色に光を放ち、
木目調のコーラル自体も
青虹色に変化する。
『『『あ、あ、、』』』
そのコーラルの変化に
誰もが、
ラジさえも釘付けになって
声にならない。
揺蕩う 海水の中で、
虹色の光を蛍光色に
玉虫色に
煌めかせて、
水の向こうまで照らす、光。
その光を背負いながら立つ
マイケルの声が
ギルド中に響き渡る。
「海松。コーラルの中でも特に
希少価値が高いモノよ。しかも
水の中で変化する、別名
虹色珊瑚・レインボーコーラル
加工の仕方で、水の中の
状態を思わせる虹色を木目にも
出せるわよ!どう!買う?!」
水槽で輝く虹色の前で、
マイケルは
まだ研磨前の枝を
ラジに突き出して
もう一度問う。
「1000だ。」
「・・・ん?」
「加工方法は別。1本1000。」
ラジが燃蒼の眼に
虹色の光を宿して その枝を握る。
「売った!」
マイケルの高らかな声で、
ラジが
マイケルと握手をかわす。
同時に、マイケルの声が
ギルドに木霊すると
『ぎゃあーー!!聞いたか!!』
『海だ!潜れ!今すぐだ!』
『一攫千金モノが出たぞぉおお』
ギルドの建物自体が
響動めきて、大きく揺らいだ!!
ここに、
ウーリウ藩島に新たなる
宝飾産業の歴史が刻まれた。
りとか出来ちゃうわけ?この
ホワイト・コーラルをこの
ぐらいに切って、丸くとか、
フラワー形とかって出来る?」
マイケルはそういって、
マサバと呼ばれた職人に、
片手の親指と人差し指で
丸を作ってみせる。
「マサバ、こいつの言うイメージ
で、コーラルを切断して、
型研磨をしてみて、いいぞ。
そうだな、このデッドと こっち
のデッドとを同じ具合でな。」
マサバの肩に手をついて、
ラジが
ブースデスクの白い枯木の
断面を見て、2つを
マサバに渡す。
「レースコーラルというのが
どんなモノになるか試しだ。」
ラジがまるで挑発するかに
マイケルを一瞥すると
腕を組んで
マサバの両手を見つめる。
ホワイトコーラルの研磨と
同様に、
マサバの両手がボンヤリと光り
収まると、
マサバが両手を開いた。
『『『おおー!』』』
いつの間にか
マイケル達の鑑定ブースには
人だかりが出来て、
マサバの両手に出現した
真っ白でテロリとした玉と、
まるで白い薔薇の花のように
みえる網目状の玉に
驚きの声を上げた!
「きでー!マイケーしゃん!」
「すげー!どーなってんだ!」
マサバの掌中をみた
ヤオとマモ達も
キラキラと目を見張り、
研磨をしたマサバ自身も
繊細な網目模様に
変化した玉に
驚いた顔をしている。
「マサバって言ったっけ?
貴方すごいじゃない!こんなに
スが入っているのを中まで、
繊細に研磨するなんて!想像
以上の出来だわ。どう?ほら
若いお嬢さん達が好きそうで
しょ?デッドはデッドの
良さがあるって解った?OK?」
マイケルがドヤ顔でラジに
胸をはると、
ラジが燃蒼色の瞳を不敵に
光らせて
「よし、買い取ろう!ウーリは、
ここにあるデッド1本300ウーリ
ーだ。どうだ?売るか?女!」
まるでギルド中に響くが音声で
マイケルを見据えた。
同時に、
『うおーーーー!!1本300!!』
『聞いたか?!魔獣宝並みだぞ
あの骨みてーなのがよ!!』
ブースを取り囲む輩から、
ギルドにいた全員が視線投げて
驚きの叫びを上げている。
さっきマイケルに珊瑚の忠告を
してきた隣のブースの男さえ、
マサバの掌にある
白い玉と
レースコーラルの花に
爛々と見入っているのだ。
「うおっしゃー!」
マイケルは片手の拳で
ガッツポーズをして、マモに
ウインクをする。
マモが半狂乱で
「ぜんぶで どんだけなるんだ!」
とマイケルに
担いでいた棒切れみたいなのを
ブンブン振り回し、
ヤオは手を叩いて飛んでいる。
そのマモが持つ
棒切れの枝を
ラジが見定めるように
手を伸ばして
マイケルに目で示す。
さっきのホワイトコーラルは
散乱した骨ぐらいの大きさだが、
枝のような棒切れは
マイケルの身長ほどあり
細長い。
「マイケルとやら、こっちの
焦げた枯木もデッドのコーラル
だな?こんな地味な色だが
研磨して良いか?ホワイトより
値は劣るだろうが、楽しみだ」
そう言って、
マサバに
「マサバ、このデッドは、1度
俺の肘までの長さに切って
研磨をしてみろ。わかるな?」
声をかける。
「ちょっと待って!こっちは
ホワイトより脆いから、
研磨は慎重にしてくれる?
あと、ヤオ、マモ!こっちきて」
そんなラジにマイケルは
簡単な説明をしてから、
ヤオとマモを呼び
2人の鼻をいきなり摘まんだ!
「ガッ!な!」「ぴゃ!」
マモとヤオが奇声を上げるのを
ニマニマするマイケル。
そして
下から見上げるヤオは、
次の瞬間
マイケルが息を止めた事に
気が付いた!
「よし、わかったな?マサバ。」
ラジの合図にマサバが
頷き、ギルド中の視線が
好奇の目を
その掌に向ける。
マサバが枝を持つ手が、
光った!
途端
『『ぐえ~~~ぐ、くせーー!』
『ぎよあ!!ば!戻すな!』』
『『 『うえぇえぇ、』』』
ギルド中に酷い悪臭が光と
ともに炸裂したのだ!!
「うっぷ、ラジ、マジ、か、。」
マサバの真横にいた
片眼鏡の髭男は、もろに臭いを
受けてエズいて横を向き、
マサバは
息を止め真っ青になって
両手を広げている。
このまま
阿鼻叫喚になるかと
マイケルが思いきや
突然ラジが
片手を上げて
その掌から竜巻のような
風を起こすと、
ギルドに広がった悪臭を
外に飛ばした。
「マイケルとやら、お前。随分、
いい性格をしているな。
わざとだろう?知っていたな」
ラジが風に鬣のような髪を
靡かせて
マイケルを睨むと、
マイケルは肩をすくめて
おどけるポーズをする。
「まあね。こっちのコーラルは
加工が難しいのよ。1番は臭い
で、そして脆い。でも少し、
手を加えるとちゃんと加工が
出来るのよ。そうね、その
手の加える方法も、別で売る
って感じでどう?ギルド長?」
マサバの手に現れた
木目調にテロリとなった
コーラルをラジは一瞥すると
フンと鼻を鳴らす。
「さっきのホワイトとは違って、
このデッドは、研磨しても、
魅力が出ないからな、脆いなら
このコーラルは取引なしだな」
そう言うと、
研磨したホワイトコーラルだけを
総量鑑定に回せと
片眼鏡の髭男レサに指示を出す。
さっきまで
悪臭でエズいていた輩達も
ようやく、消えた臭いに
『ありゃ、ないわ!!』
『いやあ、あの臭さ、
兵器になるんじゃね?』と
声を掛け合う。
「そう?それは残念。
じゃあ、こっちのコーラルは
他に持ち込むかしら?
本当にいいの?このコーラルの
真の変化を見てもねぇ?!!」
立ち去ろとする
ラジに叫んで、マイケルは
ブースデスクに存外にされた
木目調のコーラルを
ギルドの中央に聳える
巨大な円形水槽に
大きく振りかぶってーーー
放り投げたーー!!
ポッチャリ、、と
水槽の水に沈んだ
木目調のコーラルが
水に入れた瞬間
虹色に光を放ち、
木目調のコーラル自体も
青虹色に変化する。
『『『あ、あ、、』』』
そのコーラルの変化に
誰もが、
ラジさえも釘付けになって
声にならない。
揺蕩う 海水の中で、
虹色の光を蛍光色に
玉虫色に
煌めかせて、
水の向こうまで照らす、光。
その光を背負いながら立つ
マイケルの声が
ギルド中に響き渡る。
「海松。コーラルの中でも特に
希少価値が高いモノよ。しかも
水の中で変化する、別名
虹色珊瑚・レインボーコーラル
加工の仕方で、水の中の
状態を思わせる虹色を木目にも
出せるわよ!どう!買う?!」
水槽で輝く虹色の前で、
マイケルは
まだ研磨前の枝を
ラジに突き出して
もう一度問う。
「1000だ。」
「・・・ん?」
「加工方法は別。1本1000。」
ラジが燃蒼の眼に
虹色の光を宿して その枝を握る。
「売った!」
マイケルの高らかな声で、
ラジが
マイケルと握手をかわす。
同時に、マイケルの声が
ギルドに木霊すると
『ぎゃあーー!!聞いたか!!』
『海だ!潜れ!今すぐだ!』
『一攫千金モノが出たぞぉおお』
ギルドの建物自体が
響動めきて、大きく揺らいだ!!
ここに、
ウーリウ藩島に新たなる
宝飾産業の歴史が刻まれた。