翌日、私たちは私の実家である総合病院の近くにある家に引っ越しをした。
元から私の荷物は必要最低限しかなくて、引っ越し作業はかなり簡単に終わった。

病院からは車で5分もかからない。これからのことを考えると必要な環境だった。

引っ越し作業はほとんど雅がしてくれた。

私は新しい家にすでに用意されていた大きなソファの上から雅に、それはここに、あれはこっちにと指示をしているだけで、ソファから動くこと以外はトイレ以外許されないくらい、雅は過保護になった。

私は新しい家に入った瞬間、あたたかな黄色やオレンジにまとめられた家具や小物に、ニューヨークにいた時雅が選んだベッドを思い出した。

すべて、私に内緒で雅が用意してくれていた部屋。

すぐに住み始められるようになっている家は雅そのもののように温かなイメージにまとめられた雰囲気ですぐに心地よさを感じた。