「可也、おはよっ!」

何となくだけど、私と木野澤の話をしているような気がした。

「ほら、やっぱり」

「童来さんのところに行く振りして木野澤のところに行くのよ」

はぁ?何なんだよ、朝っぱらから。

「木野澤?一体何なのよ!この変な噂わ!」

木野澤は私を無視し、他の男子の所へ行ってしまった。

何なのよ!

みんなして付き合ってないのに、 志津恵ちゃんの噂はめんどくさすぎる。

木野澤も木野澤で無視するし。

あ~、もう!みんないなくなっちゃえ

木野澤に無視されてちゃどうにもこうにもなんないよ。

まずは噂が収まるまで待とう。

そうすれば木野澤も話してくれるはず。

私が席に着き、1人で悩んでいると声がした。

「未帆、未帆」

誰かと思えば余り話したことの無い、日藤 野薔薇ちゃんだった。