「はい」

「これからは無視して部活に来るようにして」

「はい。申し訳ありません」

「青田、青田」

コートの外で誰かに呼ばれた。木野澤だった。

「何?今、めっちゃブルーなんですけど」

「あいつら、何なんだ?」

そんなのこっちが聞きたいわ。

「木野澤から私と付き合ってるって言われたって泣きながら怒って、

明日から私と木野澤が付き合ってるって、みんなにバラすって」

「はぁ?俺は荒より青田の方がマシだとは言ったけど、付き合ってるなんて一言も言ってね

ぇぞ」

「しらねぇよ。そんなこと一言も言われなかったし、突然泣きながら付き合っても

いないのに、みんなにバラすとか滅茶苦茶な話だよ」

「今は部活中だ。話してたらまたアイツらに付き合ってるって思われる。

続きはまた明日、考えよう」

木野澤はそう言い残し、部活に戻った。

私も木野澤みたいに部活に専念した。