それから半年後、凛花の発案でイベントが開催されることを知った。


もちろん、その知らせは凛花の同僚である百合や結愛からで。連絡は時々していても、凛花自身からは一言もなかった。



遅れて届いた招待状も、宛名は百合と結愛の連盟。


あくまでも予測ではあるけど、本人の頭には、出す予定すらないのだろう。




「どうせ俺はアメリカだし、来れないからとか思ってるんだろ、凛花さんは」



イベントが終わった後で、数枚の写真と一緒に報告するつもりなんだろうと、考えられる凛花らしさに、つい、苦笑がこぼれる。


凛花に軽口を叩くように、ハガキの宛名側にデコピンを弾ませてから、表面に目をやると。




「……っ」


……世界観に、呼吸をわすれた。