気分がいい私は、休憩室で飲み物でも飲む事にした。

自動販売機の前で指をなぞらせながら、どれにしようか悩んだ。

結局オレンジジュース。

冒険はしないタイプみたい、私。

ひんやりしたジュースを握りしめ、座ろうとした時、

視界にある少女が映った。

ピンクチェックのパジャマに
顔には傷が。

ーーーーーーー舞ちゃんだ。

一瞬固まったものの、私はとりあえず手近にある椅子に座った。

やけに舞ちゃんからの視線を感じる。

・・・2階から見てる私、そんな目立つのかな・・・?

なんてもやもやしながら、渇ききった喉にオレンジジュースを流し込んだ。

しばらくすると、舞ちゃんは意を決したように素早く私の隣に腰掛け、

そして

「鈴野響子ちゃん

だよねっ」

と耳元で私に囁いたのだ。

ぎょっとしている私の隣で舞ちゃんはくすくす笑って

「知ってるよぉ
舞ね、看護婦さんがよくお姉ちゃんの事話してるの聞くの!!」

それを聞いて、
これからは行動を慎もう
なんて決意しながら

なんで顔まで知ってるんだろう?

「だから、響子ちゃんの病室まで覗きに言った事あるんだよ」

嘘!?

疑問は解けたけど、さ・・・。

何故わざわざ私の隣に座ってるんだろう。

この子。