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なんだか慌ただしい日が終わった翌日。


この日も私は午前中だけA組で授業を受けるつもりでいた。


昨日クラスメートた味方をしてくれたことで、勇気も湧いてきていた。


きっと私はもう大丈夫だ。


少し失敗をして距離ができても、その距離は互いに埋めていけばいい。


そう、そうすれば病気のことを告白できる日だってくるかもしれないんだから。


その未来を打ち砕くようにA組へ入った途端「昨日みたんだけど」と、声をかけられた。


低くて明らかに怒りを帯びた声、


坂下さんだ。


私は自分の席へ向かう前に仕方なく立ち止まった。


心には少しだけどんよりとした雲が舞い降りてきた。


その雲に負けてしまわないように、私は笑顔で「なに?」と返事をする。


高いトーンで返したことで、坂下さんが軽く舌打ちをした。