「本当に良かったのか?」

翔兄はそう言った。

「どういう意味?」

私が聞き返すと

今度は由香さんが口を開いた。

「陽葵ちゃんはその人のこと、

好きじゃなかったの?」

好きなわけない。

たった5分間、

話すだけの関係で

好きになるはずがない。

「陽葵ちゃんが好きになったんなら

私は全力で応援するよ」